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執筆活動

 NPO法人町田すまいの会の「すまい通信」30号に、巻頭コラムを掲載しました。(2005.2.4)

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住まいとは何か  〜住まいの原点に返る〜 住まいは、生命や財産を守るためにある。縄文の時代から、その役割は変わらない。人類は、自ら住む場所を探し、自然から材料をいただいて、自らの手で家を造ってきた。食べるもの、着るもの、住むところ、そして生活のために必要な他のものもすべて自分で造り出すしかなかった。 やがて時代がずっと下って、大工などの専門職が家造りを担うようになるが、それでも人には家造りの能力が残っていて、台風の後の修繕や建て増しなどを自分でも行っていた。 昭和40年代になるとプレハブメーカーが台頭し、大量生産の日本中どこへ行っても同じ家、同じ町並みが誕生する。大火もないのに日本の住宅の平均寿命はたったの26年である。バリアフリーとか、シックハウス、エコハウスとか、住宅業界は常に新しいニーズを探し出し、電気製品と変わらぬやりかたで住宅を販売する。本質を忘れて、それに便乗する設計者まで出てくる始末。 今、住まいに求められているのは、何も昔と変わらない。安全で快適であること。地震で倒れない家ではなく、地震でも安全な住まいである。自然に抗うのではなく、スッとやり過ごす知恵なのだ。資源のことを考えれば、できるだけ長持ちする家がいい。環境のことを考えると、身近な山の木で造り、山を再生することに考えが及ぶ。また、長く使うためには、できるだけ可変性があり、流行に流されない普遍性があればよい。段差が邪魔になったら、バリアフリーにする。古くなったら手を加える。そしてできたら、少しばかり格好良いほうがよい。シンプルイズベスト。 しかし今、人間は自ら家を造る能力を失い、いずれ着るものや食べるものも自ら作ることができなくなる。そうなる前に、我々だけでも人間に本来備わった家を造る力と楽しみを伝承しようではないか。

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